タイの憲法裁判所は14日、セター首相の解任を求める申し立てについて判断を示す。内閣人事に問題があるとして、国軍に近い前上院議員らが訴えていた。セター氏の任命責任を追及するのは、連立政権を組む親軍派によるけん制とみられるが、判決次第では社会が混乱する可能性がある。
4月の内閣改造で首相府相に任命されたピチット氏は、過去に法廷侮辱罪で実刑判決を受け、短期間服役していた。前議員ら40人が5月、不適切な任命だったとして憲法裁に申し立てた。
ピチット氏は親軍派と対立してきたタクシン元首相の汚職疑惑に関する裁判で弁護人を務めた際、最高裁職員に賄賂を渡そうとしたとされる。閣僚職は既に辞任している。セター氏は、タクシン派の「タイ貢献党」から首相に選ばれた。
地元メディアによると、セター氏の解任が言い渡された場合、プームタム副首相兼商務相が、首相職を代行するとみられる。
憲法裁は今月7日にも、最大野党「前進党」の解党を命じている。【バンコク武内彩】
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