ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は19日、ウクライナと北大西洋条約機構(NATO)の臨時会合でオンライン演説した。ゼレンスキー氏は、同国の電力インフラを標的とした露軍の空爆が激化しているほか、前線の状況も容易ではないと強調。地対空ミサイルシステム「パトリオット」や砲弾、長射程ミサイルなどの追加供与を求めた。
ゼレンスキー氏は、露軍が今年だけでミサイル計1200発や自爆ドローン(無人機)計1500機以上をウクライナに発射し、電力インフラを破壊していると強調。現在は欧米側の軍事支援が限定的となっている上、露軍に航空優勢を握られており、ウクライナ軍は地上戦で限られた力しか発揮できないと訴えた。
その上で「欧米側(の支援)が鈍化すれば、プーチン(露大統領)は行動を起こそうとする」と述べ、「自由を守るための戦い」への欧米側の関与の継続を求めた。
ゼレンスキー氏は早急に必要な支援として、パトリオットなどの防空システム7基▽欧米側が約束済みの砲弾100万発▽長射程ミサイル▽戦闘機-などを挙げた。
ウクライナメディアによると、NATOのストルテンベルグ事務総長は会合後の記者会見で加盟国が防空システムの追加供与で合意したと発表。他の支援要請に関しても各国が検討するとした。
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