日米の宇宙決議案について話すロシアのネベンジャ国連大使=11日、ニューヨークの国連本部(国連テレビから、共同)

【ニューヨーク=平田雄介】日本と米国の国連大使は19日、安全保障理事会に提案した宇宙空間への核兵器の配備を防ぐ決議案への支持を呼びかける共同声明を発表した。宇宙空間に配備する対衛星核兵器を開発中と伝えられるロシアが採択に難色を示しており、圧力をかける狙いがある。

共同声明は、山崎和之国連大使と米国のトーマスグリーンフィールド国連大使の連名。宇宙空間で核兵器が爆発すれば、人工衛星の恩恵を受ける「各国の農業や気象などの社会経済活動が危険にさらされる」と指摘。平和目的での探査と利用を促し、軍拡競争を防ぐことは「安保理が全会一致で支持すべき共通の原則だ」と訴えている。

決議案は、地球周回軌道に設置するための核兵器や大量破壊兵器を開発・配備しないことを加盟国に求める内容。採択されれば、宇宙に関する初の安保理決議となる。日米は来週中の採択を目指している。

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