バイデン米大統領は11日放送のCBSニュースのインタビューで、7月に大統領選からの撤退を決めた理由について、民主党内で同時に施行される連邦議会選への悪影響を懸念する声が高まっていたことを挙げた。共和党のトランプ前大統領に勝利することを最優先に考えたことも示唆した。自身が選挙戦を継続していた場合は「接戦で、最後まで分からない状況だった」とも述べ、未練をのぞかせた。
出馬断念後初めてとなるインタビューは、今月7日に収録された。バイデン氏は出馬を断念した背景について「連邦議会にいる多くの民主党の仲間が、私が選挙戦にとどまれば、自分たちの選挙に悪影響を与えると懸念していた。そうした懸念が注目され、(大統領選への)注意がそれると思った」と説明。また「民主主義を維持することが最も重要で、トランプ氏を絶対に打ち破らねばならないと考えた」とも強調した。
一方、出馬断念を求める圧力が高まる契機となった6月のテレビ討論会については「とても体調が悪かった」と釈明。自身の体調には「深刻な問題はない」と強調した。
今後は自身が後継に推薦したハリス副大統領の選挙戦を全面支援するとし、特に勝敗のカギを握ると目される出身州の東部ペンシルベニア州で選挙運動に関わっていく意向を示した。【ワシントン秋山信一】
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