イランによるイスラエルへの報復攻撃の懸念が高まるなか、JNNは親イラン勢力からの攻撃にさらされるイスラエルの町を取材しました。
イスラエル北部ナハリヤ。親イランのイスラム教シーア派組織ヒズボラが拠点とするレバノンの国境から15キロほどの町です。
6日、この町にレバノンからドローンが飛来。迎撃のため発射されたイスラエルのミサイルが誤って道路に着弾しました。
記者
「車通りの多いこの道路のまさに上空にヒズボラからのドローンが飛来してきまして、それを迎撃しようとしたアイアンドームが誤って着弾、バス停にいた人たちに大きな被害が出たということです」
道路には、1日たった後も大きな跡が。この迎撃ミサイルの着弾で周囲にいた市民およそ10人がけがをしました。
被害地域の地区長
「2機のドローンが国境から12キロも離れたところまで飛んできたのです」
比較的安全とみられていたナハリヤへのドローンの飛来。被害があった地域の地区長は、こう指摘します。
被害地域の地区長
「彼ら(ヒズボラ)は、いまや状況が変わり、戦争が次のステップに入ったことを我々に思い知らせようとしているのだと思います」
イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まった去年10月以降続くヒズボラからの攻撃の多くは国境地帯を狙ったものでしたが、ここ最近は範囲が拡大。この町への攻撃も増えつつあるといいます。住民は…
住民
「このショッピングセンターも閑散としていますし、外のテーブルにもレストランにも人はいません。住民はみんな極めて緊張していて、外を歩くことすら恐れています。町のいたる所でそれを感じます」
ハマスの最高指導者が殺害されたことをうけ、イスラエルへの報復を明言するイラン。その報復はヒズボラなどの親イラン勢力も共同で行うとの見方もあり、避難を決意する住民が毎日増え続けていると言います。
こうした中、サウジアラビアで7日に開かれたOIC=イスラム協力機構の緊急外相会合。イランなどが開催を要請しました。
イラン バゲリ外相代行
「イランには自衛権行使の選択肢しかない」
会合に出席したイランのバゲリ外相代行は「攻撃はしかるべき時と場所で行う」と述べ、改めて報復を明言し、加盟国に理解を求めました。
攻撃の度合いによっては中東地域全体に戦闘が拡大しかねない恐れがあり、緊迫した状況が続いています。
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