11月の米大統領選で民主党の候補指名が確定したハリス副大統領(59)が、副大統領候補の最終選考を進めている。米メディアによると、ハリス氏自らが複数の有力候補者と面談し、「能力」「相性」「価値観」の観点から6日までに判断する見通しだ。
AP通信によると、ハリス氏は4日までに計6人と面談。東部ペンシルベニア州のシャピロ知事(51)、西部ミネソタ州のワルツ知事(60)、西部アリゾナ州選出のケリー上院議員(60)のほか、南部ケンタッキー州のビシア知事(46)とブティジェッジ運輸長官(42)らの起用も検討しているとみられる。
米メディアで真っ先に名前が挙がってきたシャピロ氏に対しては、ここに来て懸念も生じている。激戦州の一つペンシルベニア州で高い人気を誇る一方、ユダヤ系であり、親パレスチナのグループはシャピロ氏を副大統領候補にすることに反対。さらに米メディア「ポリティコ」によると、同州選出の民主党の上院議員が「シャピロ氏は個人的な野心が強すぎる」と懸念を示しているという。
一方、最終盤になってワルツ氏の注目度が上がっている。ミネソタ州は民主党が優位の州で激戦州ではないが、激戦州の中西部ウィスコンシン州に隣接しており、白人労働者層への支持拡大につながる可能性がある。全米自動車労働組合(UAW)もワルツ氏やビシア氏を推している。
ハリス氏は6日からペンシルベニア州を皮切りに副大統領候補と一緒に激戦州を回る予定で、勢いに乗って支持拡大を図りたい考えだ。【ワシントン松井聡】
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