11月の米大統領選で返り咲きを目指す共和党のトランプ前大統領(78)は2日放送のFOXビジネスのインタビューで、民主党候補指名を確実にしたハリス副大統領(59)との討論会について「やりたいとは思う。ただ、なぜ、やらなければいけないのかという疑問がある」と述べた。トランプ氏は、出馬を断念したバイデン大統領との討論会は「いつでも、どこでも受ける」と前向きだったが、民主党の候補差し替えを受けて、慎重な姿勢に転じている。
トランプ氏は、討論会が不要だと考える理由について「私は世論調査でリードしている。誰もが彼女のことを知っているし、私のことも知っている」と述べた。ただ、こうした状況はバイデン氏との対決でも同様だった。民主党は「トランプ氏は怖くて討論できないのだ」と挑発している。
一方、共和党は、ハリス氏が党候補指名を決定的にした後も記者会見を開いていないことを批判している。ハリス氏は1日、ロシアの収容施設から解放された米国民を出迎えた際、記者団から所感を問われて「外交の力を理解し、外交の力への理解や同盟の強化によって生じる強さを理解している大統領がいることの重要性を示している」と発言。トランプ陣営は、文法は正しくても意味がつかみにくい「ワード・サラダ」だと皮肉り、言動の不安定さを露呈しないために記者会見を避けているとした。【ワシントン秋山信一】
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