米共和党のドナルド・トランプ前大統領=2024年7月18日、秋山信一撮影

 11月の米大統領選で返り咲きを目指す共和党のトランプ前大統領は1日、自身のソーシャルメディアに「私は男性を女性スポーツから排除する」と投稿した。

 パリ・オリンピックのボクシング女子66キロ級2回戦では同日、イタリア選手が、過去の大会で男性ホルモンの基準値が高く、失格になったアルジェリア選手と対戦し、試合開始早々に棄権した。トランプ氏は、この場面の映像も合わせて投稿。アルジェリア選手は女性だが、トランプ氏は「男性」と決めつけ、「トランスジェンダー」の女性スポーツ参加への反対論を唱えた。

 一方、トランプ派の議員らは、民主党のハリス副大統領が「男性の女性スポーツへの参加を支持している」と根拠のない主張を展開。副大統領候補のバンス連邦上院議員も、X(ツイッター)への投稿で、「成長した男性が女性をボクシングで打ちのめす。これがハリス氏のジェンダーに関する考え方が行き着く先だ」と主張した。

 米国では保守派を中心に、女性と自認するトランスジェンダーがスポーツ大会の女性部門に出場する「不公平さ」への反発が強い。トランプ氏も選挙集会で頻繁に取り上げており、7月の共和党全国大会での演説でも「男性の女性スポーツへの参加をすぐに止めるべきだ」と述べ、拍手を浴びていた。【ワシントン秋山信一】

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