ハマス最高指導者ハニヤ氏の葬儀で、遺体を乗せたトラックを囲むイランの国民ら=テヘランで2024年8月1日、AP

 イランの首都テヘランで暗殺されたイスラム組織ハマスの最高指導者ハニヤ氏の暗殺方法について、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は1日、ハニヤ氏が滞在する建物に仕掛けられていた爆弾が爆発したと報じた。イランメディアなどでは、空爆による殺害だったとも伝えられていた。

 NYTによると、イランや米国などの7人の関係者が詳細を明らかにした。ハニヤ氏が滞在していたのは、テヘラン北部にある賓客向けの宿泊施設で、精鋭軍事組織のイラン革命防衛隊が運営していた。

 爆弾は約2カ月前にこの建物内に仕掛けられており、7月31日午前2時(日本時間午前7時半)ごろ、遠隔操作により爆発した。建物は衝撃で揺れ、窓や外壁の一部が壊れたという。

 すぐに医療チームが駆けつけたが、その場でハニヤ氏の死亡を確認。一緒に巻き込まれた護衛1人も間もなく死亡した。

 ハニヤ氏はカタールの首都ドーハを拠点に活動していたが、これまでもたびたびテヘランを訪問しており、この施設にも滞在していたという。

 イランメディアによると、テヘランでは1日、ハニヤ氏と護衛の葬儀が行われ、イラン最高指導者ハメネイ師が祈りをささげた。ハメネイ師はイスラエルが暗殺したとして報復を宣言しており、中東の親イラン武装組織などと対応を検討しているとみられる。【パリ金子淳】

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