日本やアメリカなど、4か国の枠組み「クアッド」の外相会合で、中国を念頭に海洋秩序の強化に向けて協力すると発表したことを受け、中国政府は「断固反対する」と強く反発しました。

きょう都内で開かれた日本とアメリカ、オーストラリア、インドの4か国の枠組み「クアッド」の外相会合は、中国の海洋進出を念頭に太平洋やインド洋地域における海洋秩序の強化に向けて協力していくことで一致しました。

これに対し、中国外務省の林剣報道官は会見で、「南シナ海に軍艦を派遣するなど緊張を作り出していることこそ、地域の平和と安定の最大の脅威と挑戦だ」と批判した上で、次のように反発しました。

中国外務省 林剣報道官
「“脅迫に反対する”という名目で関係国家が集団で対抗し、“秩序を維持する”という理由で少数の国が勝手なルールを守ろうとしていることに、中国は断固反対する」

また、「クワッド」に先立ち、日本とアメリカが外務・防衛閣僚会議「2プラス2」で、中国について「自らの利益のために国際秩序をつくりかえようとしている」と懸念を表明したことについても、林報道官は「中国の脅威を誇張するものだ」として「強烈な不満」を表明しました。

また、台湾問題について、「日米が本当に台湾海峡の平和と安定に関心を持つのなら、『一つの中国』の原則を厳守し、統一を支持すべきだ」と改めてクギを刺しました。

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