上川陽子外相

 日本と米国、オーストラリア、インドの協力枠組み「クアッド」の外相会合が29日、東京都内で開かれた。中国が海洋進出を進める東シナ海、南シナ海などの海洋安全保障や地域情勢の認識をすりあわせるほか、重要・新興技術やサイバー分野での協力拡大について協議する。

 「クアッド」は「自由で開かれたインド太平洋」の実現を支持しており、中国を念頭に一致したメッセージを示すことでアジア情勢の安定化を図る狙いがある。

 日米豪印外相会合は2023年9月に米ニューヨークで開催して以来となる。上川陽子外相、ブリンケン米国務長官、豪州のウォン外相、インドのジャイシャンカル外相が参加。同日午後、共同記者発表に臨み、成果文書をとりまとめる。

 上川外相は会合の冒頭で「国際秩序が挑戦にさらされる中で自由、民主主義といった価値を共有する4カ国の協力がますます重要だ。インド太平洋地域が真に裨益(ひえき)する協力をともに検討していきたい」と述べた。【小田中大】

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