北大西洋条約機構(NATO)の演習に参加する英戦車部隊の兵士=ポーランドで2024年5月15日、ロイター

 英陸軍トップのウォーカー参謀総長は23日、ロシアの脅威が欧州で一層高まっているとして、英国は「3年以内」に戦争ができるよう準備する必要があると語った。英メディアが伝えた。

 ウォーカー氏は、ウクライナを支援する西側諸国に対し、ロシアが今後「報復」を考えていると指摘した。そして「ロシア人は決して(過去を)忘れない」と語った。

 さらにウォーカー氏は、ロシア、中国、イラン、北朝鮮の4カ国を「動乱の枢軸」と呼び、これらの国々が武器・技術を共有する「相互取引関係」を築いていると語った。この連携の動きは2027~28年ごろに一定の到達点に至ると指摘し、中国は今後「台湾に侵攻する」可能性があるとも述べた。

 英紙フィナンシャル・タイムズによると、英陸軍は現在約7万5000人で、これは19世紀半ば以降、最小規模という。だがウォーカー氏は「兵員数だけで戦闘力が決まるとの考えは時代遅れだ」と述べ、AI(人工知能)を使った新技術導入など軍事力の一層の近代化を図るよう訴えた。

 ウォーカー氏は6月に英陸軍の新参謀総長に就任した。【ロンドン篠田航一】

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