下院監視・説明責任委員会の公聴会に出席した大統領警護隊のキンバリー・チートル長官=2024年7月22日、ロイター

 米共和党のトランプ前大統領が選挙演説中に銃撃された事件で、大統領警護隊(シークレットサービス)のキンバリー・チートル長官が23日、辞任した。銃撃を防ぐことができなかった責任を取った。バイデン大統領は声明で、新たな長官を近く任命する考えを示した。

 チートル氏は22日に下院監視・説明責任委員会の公聴会に出席。銃撃を阻止できなかったことについて、過去数十年間で「最も重大な失敗」と述べて当日の警備態勢の不備を認めた。ただ共和、民主両党の議員らからの辞任要求については「現時点で警護隊を率いるのに最適な人物は私だ」と拒否していた。

 バイデン氏は声明で、チートル氏の功績に感謝の意を示したうえで、「近いうちに新たな長官を任命する」と述べた。

 事件は13日午後、東部ペンシルベニア州バトラーで発生。トーマス・クルックス容疑者(20)が演説台から約120~130メートル離れた会場外の建物の屋上から半自動小銃でトランプ氏を狙撃したとみられている。クルックス容疑者は現場で護衛隊によって射殺された。【ワシントン西田進一郎】

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