米共和党の大統領候補に指名されたドナルド・トランプ前大統領(78)が18日に行った受諾演説について、米メディアも論評した。銃撃事件前と比べて話し方は穏やかだったとの論調が目立った一方、内容は従来とあまり変わらないとの指摘もあった。
AP通信はトランプ氏は事件に遭い、死と隣り合わせの経験をしたことで新たな政治的チャンスを感じ取ったと指摘。「自身に有利に傾きつつある選挙戦で勢いを加速させること」を狙い、このような話し方を取り入れたと報じた。
保守系のタブロイド紙ニューヨーク・ポストは「心のこもった、悲痛な演説」と報道。トランプ氏は暗殺者の銃弾から奇跡的に生き残り、米国を癒やし、団結させると誓ったとした。
一方、ワシントン・ポストは、銃撃事件について語った部分は迫力があったが、残りの演説内容は混乱を呼ぶものだとした。団結を訴えたにもかかわらず、メキシコとの国境を越える移民を「侵略」と表現したり、民主党の上院議員を「薄情」呼ばわりしたりして、最終的に演説内容は以前とほぼ変わらなかったと報じた。【ニューヨーク中村聡也】
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