パレスチナ自治区ガザ地区南部ハンユニス近郊で9日、避難民が暮らすテント村にイスラエル軍の空爆があり、少なくとも29人が死亡した。ガザ当局が発表した。死亡した人の大多数が女性や子供という。ロイター通信によると、イスラエル軍は「調査中」だとしている。
ネット交流サービス(SNS)に投稿された動画には、負傷したり、血まみれになったりしたパレスチナの人たちが病院へ運ばれる様子が映し出されている。中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」によると、イスラエル軍は、避難民が身を寄せる学校の周辺を攻撃したという。
ガザを支配するイスラム組織ハマスの「壊滅」を掲げるイスラエル軍は、ガザ各地で攻撃を継続中だ。中部ヌセイラットでは9日に少なくとも17人が死亡したという。昨年10月の戦闘開始以降のガザ側の死者は、3万8243人となった。
一方、停戦交渉を巡っては、イスラエルの諜報(ちょうほう)機関モサドのバルネア長官や米中央情報局(CIA)のバーンズ長官らが10日に仲介国カタールを訪れ、ムハンマド首相兼外相と協議する。
イスラエルメディアによると、イスラエル政府高官は「合意に達する本当のチャンスがある」と期待を寄せつつも「困難で複雑な交渉が予想される」と語った。【エルサレム松岡大地】
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