「たき火」の前で踊るウクライナの女性たち=川崎市で2024年7月7日午後4時、和田大典撮影

 川崎市で7日、ウクライナの夏祭り「クパーラ祭」が開催された。ロシアによる軍事侵攻から逃れて来日した避難民らを元気付けようと、在日ウクライナ人のNPOが主催。会場では、伝統衣装で歌や踊りが披露され、集まった人たちを楽しませた。会場には自衛隊中央病院(東京都世田谷区)で療養するウクライナ軍兵士も訪れ、遠く離れた家族や仲間に思いをはせた。

 クパーラ祭(イワン・クパーラ)は、古来夏至の時期に行われていた風習が、イエス・キリストに洗礼を施したヨハネの誕生を祝う「聖ヨハネの日」と結び付き、ウクライナを含む東スラブ地域で受け継がれている。動植物をモチーフにした刺しゅうをあしらった民族衣装に身を包んだ女性たちが、良縁に恵まれるよう祈って編んだ花冠を川に流す。

 主催のNPO法人「日本ウクライナ友好協会KRAIANY」は在日ウクライナ人らで組織され、避難民の生活支援や子どもたちの日曜学校の運営などにも力を入れている。出入国在留管理庁によると2022年3月以降に入国した避難民は今年6月末現在で2651人にのぼる。一部は長引く避難生活、仕事や家族の事情で帰国している。【和田大典】

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