中国とロシアが主導する「上海協力機構(SCO)」の首脳会議が3日から2日間の日程で、カザフスタンの首都アスタナで始まった。3日はロシアのプーチン大統領が中国の習近平国家主席と会談し、連携強化を改めて確認する。首脳会議では、ロシアの同盟国ベラルーシの新規加盟が認められる見通し。2023年の前回はイランが加盟しており、欧米に対抗する色合いが一層強まりそうだ。
中露は、有力新興国でつくるBRICSやSCOといった多国間枠組みを通じ、「グローバルサウス」と呼ばれる新興・途上国との関係強化を図ってきた。欧米主導の国際秩序に揺さぶりをかける狙いがあるとみられる。
ウシャコフ露大統領補佐官(外交担当)によると、首脳会議では、安全保障や経済、人道分野での協力促進について議論されるほか、複数の喫緊の課題についても意見を交わす。タス通信によると、加盟国は共同声明を採択する見通し。
今回は加盟国に加え、トルコやアゼルバイジャン、モンゴルなど招待国の首脳も交えた「SCOプラス」も開催する。「多国間対話の強化、持続可能な平和と発展へ向けた努力」をテーマに話し合う予定だ。
プーチン氏は3日、首脳会議に参加する一方で、約1カ月半ぶりに中露首脳会談に臨む。また、トルコのエルドアン大統領やカザフスタンのトカエフ大統領ら、複数の首脳と会談する。【モスクワ山衛守剛】
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