米ホワイトハウスは23日、11月の大統領選に向けた第1回テレビ討論会当日の27日まで、バイデン大統領(81)がワシントン郊外にある大統領専用の山荘「キャンプデービッド」にとどまると明らかにした。27日までは会議や演説の予定も入っていない。バイデン氏は20日夜から山荘に滞在しており、丸1週間を討論会の準備にあてる異例の態勢をとった。
民主党のバイデン氏と共和党のトランプ前大統領(78)との討論会は27日夜、南部ジョージア州アトランタのCNNのスタジオで行われる。原稿や想定問答は持ち込めない。米メディアによると、バイデン氏は側近らとの模擬討論を通じて、発言内容を練っている。
バイデン氏の陣営は23、27日に全米300カ所以上で討論会の「観戦パーティー」を開くと発表。「国民は討論会で、二つのはっきり異なる未来像を見ることになる。自由が保護され、誰もが成功するチャンスがあるのがバイデン氏の未来像であり、超富裕層が減税され、女性の(人工妊娠中絶などの)権利が奪われるのがトランプ氏の暗い未来像だ」と訴えた。
一方、トランプ氏は22日、ワシントンでの保守系団体の集会と、東部ペンシルベニア州での選挙集会で演説した。米メディアによると、選挙運動の合間に、共和党の連邦議会議員らと政策を話し合い、討論会での発言内容を詰めているという。
カリフォルニア大学サンタバーバラ校が運営する「アメリカン・プレジデンシー・プロジェクト」によると、今回の討論会は1970年代以降で最も早い時期の開催となる。夏の党全国大会(共和党7月、民主党8月)で正式に候補指名される前の開催も極めて異例だ。【ワシントン秋山信一】
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