米ニュースサイト「アクシオス」は6日、4月に開かれた米国とアラブ諸国、パレスチナ自治政府の外相らによる会議の席上、自治政府の改革を巡り、アラブ首長国連邦(UAE)のアブドラ外相と自治政府高官のシェイク氏が激しい口論になったと報じた。アブドラ氏はイスラム世界に伝わる物語を引き合いに出し、自治政府の指導部を「アリババと40人の盗賊たちだ」と罵倒したという。
自治政府ではガザ地区の戦後を見据え、アッバス議長が3月末、側近のムスタファ新首相のもとで新たな内閣を発足させた。一方、UAEは以前から自治政府には汚職体質があるとして不満を抱いてきた。
報道によると、口論があったのは4月29日にサウジアラビアの首都リヤドで開かれた会議。アブドラ氏は会議終盤、自治政府は目立った改革を実行していないと指摘し、「アリババ」などと罵倒。自治政府の高官は「役立たず」だとして、「人間を入れ替えても結果は同じだ」「なぜUAEが支援しないといけないのか」などと語った。これに対し、シェイク氏は「自治政府の改革に誰も口出しするな」などと怒鳴り返し、激しい口論になった。憤慨したアブドラ氏は席を立ったという。
会議にはブリンケン米国務長官やサウジ、エジプト、カタールなどの外相も出席していた。【カイロ金子淳】
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