中国ではアラブ諸国の首脳らを招いた会議が開かれ、習近平国家主席がパレスチナでの戦闘の早期停止を呼びかけました。
中国の北京では30日、アラブ諸国の首脳や閣僚らが参加する「中国・アラブ諸国協力フォーラム」が開かれました。
会議の冒頭に演説した習近平国家主席は、中国がアラブ諸国との関係を重要視していることを強調したうえで、今後も中国が進める巨大経済圏構想「一帯一路」を通じて、経済的結びつきを強化していく考えを示しました。
そのうえで、パレスチナ自治区のガザ情勢について「戦争はいつまでも続けるべきではない」と述べ、早期停戦を訴えるとともに、問題解決のため、パレスチナ国家の樹立を支持する考えを改めて示しました。
会議後に発表された共同宣言では、ガザで長期化する戦闘がもたらす人道危機に対し、深い憂慮を表明しました。また、停戦を推進し、人道支援を行い、パレスチナ人の強制的な移住に反対しています。
このほかにも、パレスチナが国連の正式メンバーになることを支持し、パレスチナ国家を樹立してイスラエルと共存する「二国家共存」を目指すことで、早期解決を推し進めることなども盛り込まれています。
会議には、エジプトのシシ大統領やチュニジアのサイード大統領らのほか、アラブ諸国の外相ら閣僚級が出席しました。
中国は去年3月、イランとサウジアラビアの国交正常化を仲介するなど中東外交に積極的に関与する姿勢を示しており、今回も、アラブ諸国の首脳らを招いた国際会議を開くことで、中東での存在感を示したい狙いがあります。
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