パプアニューギニアの首都から約600キロ離れた山岳地帯で、大規模な地滑りが起きました。時折、崩れることもあるなか、救助作業が続けられています。
地区報道官:「ここには家がありました。あそこでも捜索活動が行われています。周囲では、親族が石を撤去したり、悲しんだりしています。ここでは、親族の1人が埋まっているかもしれないと、みんなですきや棒、石で掘り起こしています」
被災者:「家族のうち18人が、土砂の下に埋まっています。大勢の村人の家族も。私はここの地主です。救助に来てくれた方々に感謝していますが、遺体を見つけられず、なすすべがありません」
これまでに6人の遺体が見つかっています。
サッカーコート数面分の広さが崩れ、その深さは5〜8メートルともいわれています。地元当局は、当初、約100人が生き埋めになっている可能性を指摘していました。しかし、その後、IOM=国際移住機関は、死者が670人に上るという推計を出します。
さらに、パプアニューギニア政府は、2000人以上が生き埋めになった恐れがあるとしています。
24日の発生から数日間で、死者数の推計が激増しました。その背景をJICAは、このように分析しています
JICAパプアニューギニア事務所:「エンガ州で、部族間抗争が頻発していて、住民以外が、一時、避難していたため、被災人数が増えたのではないか」
崩れた辺りには、100近くの民家や学校といった建物がありました。こうした民家では、住民に加え、1軒当たり10人程度、部族間抗争の避難民が生活を送っていたともいわれ、それにより被害拡大につながったようです。
日本政府は、29日、緊急援助物資を送ることを決めました。ただ、地滑り後も現場地域では、死者が出る部族間抗争が起きていて、悪化する治安のなか、各国の災害援助が順調に行える見通しは立っていません。
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