会談する台湾の頼清徳総統(右)とマコール米下院外交委員長(左)=台北の総統府で5月27日(総統府提供)

 米国のマコール下院外交委員長ら超党派議員団6人が台湾を訪問し、頼清徳総統と27日に台北の総統府で会談した。頼氏の20日の就任後、米側の公式訪問は初めて。マコール氏は台湾支持は連邦議会の総意だとして、「米国は今後も信頼できる台湾のパートナーだ」と強調した。

 マコール氏は、台湾が米国から購入した兵器が近く届けられると明かした。中台関係の現状維持を掲げた蔡英文前政権の方針を踏襲する頼政権に対しても、支援の姿勢をアピールした。

 頼氏を「独立派」と批判する中国は、23~24日に台湾を包囲する形で軍事演習を実施した。マコール氏は「中国が台湾に平和的な手段を取るつもりがないということの表れだ」と批判。民主国家が団結して侵略に対抗すべきだと主張した。

 一方の頼氏は、レーガン元米大統領が掲げた「力による平和」の理念を重視していると言及。国防力強化や米国など近い理念を持つ国家との協力関係を深めることで、地域の平和や繁栄を維持したいと述べた。

 中国外務省の毛寧副報道局長は27日の記者会見で、米議員団の訪台に「断固とした反対」を表明し、米側に抗議したと明らかにした。【台北・林哲平】

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