米国では日常的にマリフアナ(大麻)を使用する人が、2022年時点で飲酒する人より多いことが22日、東部ペンシルベニア州のカーネギーメロン大の調査で明らかになった。多くの州で大麻の使用が合法化されていることが背景にあるとみられる。
調査によると、22年時点で毎日またはほぼ連日、大麻を使用する人は推計1770万人に上った。酒を同様の頻度で飲む人は同1470万人だった。大麻使用者の方が多くなったのは22年が初という。
同大は「大麻使用者の40%が日常的に使っている」としている。調査での推計値は、米薬物乱用・精神衛生管理庁が毎年実施する「薬物使用と健康に関する全米調査」に基づいて算出した。
米調査機関「ピュー・リサーチ・センター」によると、米国の連邦法では大麻の使用は違法だが、今年2月時点で、全米50州のうち24州と首都ワシントンで「娯楽用」として合法化されている。また、14州で医療用に限って認められている。
米国では、乱用や依存症のリスクに応じて規制薬物を5段階に分けている。米麻薬取締局(DEA)によると、大麻はヘロインなどと同じく「スケジュール1」に分類され、乱用の恐れが高く、医療用も認めない薬物と連邦レベルでは位置付けられている。
ただ、バイデン政権は規制緩和を進めるとしており、筋肉増強剤などと同様の「スケジュール3」に引き下げる方針を決めている。【ニューヨーク中村聡也】
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