イランのライシ大統領、アブドラヒアン外相らがヘリコプター事故で死亡したことを受け、友好国などの首脳は20日、弔意を表明した。
イランと協力関係にあるロシアのプーチン大統領は20日、「イラン国民に降りかかった大きな悲劇に深い哀悼の意を表する。大惨事により、ライシ師ら優れた政治家たちの命が奪われた」とする声明を発表。「ライシ師は人生の全てを祖国にささげた傑出した政治家であり、ロシアの真の友人として、2国間の友好関係に計り知れない貢献をした」と述べた。
中国外務省の汪文斌副報道局長は20日の記者会見で、習近平国家主席がイランのモフベル暫定大統領に哀悼の意を伝えたと発表した。習氏はライシ師について「イランの安全、安定の維持、発展、繁栄の促進に貢献し、中国・イランの包括的戦略パートナーシップの強化と発展にも尽力した」と指摘。「彼の死は、イラン国民にとって大きな損失であり、中国にとっても良き友人を失ったことになる」と悼んだ。中国とイランは2021年3月に25年間に及ぶ包括的戦略協定を締結。中国は23年3月、イランとサウジアラビアの国交回復を仲介するなど接近を強めている。
イランと港湾開発などで協力するインドのモディ首相は20日、X（ツイッター）に「ライシ師の悲劇的な死去に深く悲しみ、衝撃を受けている。インドとイランの2国間関係の強化に対する彼の貢献が忘れられることはないだろう」と投稿した。
また、イランに制裁を科している欧州連合（EU）のミシェル欧州理事会常任議長（EU大統領）も20日、「EUは心から哀悼の意を表明する。ご遺族にもお悔やみを申し上げる」とXに投稿した。EUはイラン当局による反政府デモ参加者への弾圧などを受け、イランに複数の制裁措置を導入している。【北京・岡崎英遠、バラナシ（インド北部）川上珠実、ブリュッセル岡大介】
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