台湾の新しい総統に頼清徳氏が就任しました。中国と距離を置く民進党の総統が初めて2代続きますが、このあとの演説で、緊張する中国との関係について何を語るのか注目されます。
頼清徳新総統は日本時間の午前10時ごろ、就任宣誓式に臨み、正午ごろに、総統府前に設けられた特設会場で就任演説を行います。
最も注目される中国との関係についてですが、関係者の話を総合すると、演説では「独立」など中国を刺激する表現は避けるものとみられます。
頼新総統はかつて「台湾独立」を口にしていましたが、現在は蔡英文前総統と同様に「現状維持」を主張し、外交や防衛政策のブレーンは蔡政権のメンバーを引き続き重用する方針です。
ただ、中国は依然、頼新総統を「独立勢力」とみなしていて、1月の総統選以降も軍事面、経済面などで圧力を強めています。「一つの中国」を認めない限り、これまで通り圧力をかけ続け、公式な窓口を通じての対話も応じないとみられます。
また、足もとの内政についても、国会に相当する立法院では民進党の議席が過半数に満たない「ねじれ状態」で、こちらも政治手腕を問われそうです。
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