中国共産党で汚職摘発などを担う中央規律検査委員会などは18日、唐仁健農業農村相(61)を重大な規律・法律違反の疑いで調査していると発表した。詳細は明らかにしていないが現職の閣僚が調査を受けるのは異例。中国では規律違反などの疑いで当局の調査を受けると、立件される可能性が高い。
唐氏は広西チワン族自治区政府副主席、甘粛省長などを経て2020年12月に現職に就任。米国との長期的な対立をにらんで習近平指導部が掲げる「食料安全保障」の確立に向け、食料増産などの旗振り役を担っていた。
習氏は1月、中央規律検査委員会の重要会合で演説し、自身が進めてきた反腐敗闘争について「情勢は依然として深刻で複雑だ」と述べたうえで「持久戦に断固勝利しなければならない」とさらに摘発を強化する姿勢を示していた。
習政権では3期目に入り、外相や国防相など現職閣僚が相次いで解任されたほか、軍部でも大規模な汚職疑惑が取り沙汰され、事実上の更迭人事が相次いでいる。【北京・岡崎英遠】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。