アメリカのバイデン大統領は、機密文書の持ち出しを巡る捜査で行われた事情聴取の録音テープについて公開を拒否しました。捜査の過程では、バイデン氏の記憶力の低下が指摘されています。
バイデン大統領による機密文書の持ち出しを巡っては、捜査に当たった特別検察官が2月、バイデン氏の記憶力が著しく低下していることなどを理由に刑事訴追しない判断を下しています。
これを受け野党・共和党は事情聴取の際の録音テープを開示するよう求めていましたが、バイデン大統領は16日、大統領特権が適用されるとして公開を拒否しました。
シスケル大統領法律顧問は、委員会に送った書簡で野党・共和党が「音声記録を切り刻み、歪曲し政治目的で利用する可能性が高い」と述べ、公開を要求すること自体が「不適切だ」と批判しています。
大統領選挙が11月に控えるなか、81歳のバイデン氏には高齢による衰えを懸念する声が根強くあり、今後の選挙戦で音声の公開が不利に働くと判断したものとみられます。
バイデン氏の判断に対し、トランプ氏の陣営は声明で「政敵に対しては大統領特権の行使を否定するのに、自分は隠れみのとして積極的に使っている」と非難しています。
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