熊本県立大(熊本市東区)の学生が盲導犬の役割を楽しみながら学べるすごろくを作成した。小学校や学童クラブに贈り、盲導犬への理解が広まるきっかけに、と期待している。
厚生労働省によると、熊本県で活動する盲導犬は5頭(2023年10月1日現在)で、全国で3番目に少ない。同大総合管理学部の松本千晴准教授のゼミで地域福祉を学んできた学生12人はその実情を知り、もっと盲導犬が活躍できる社会づくりの一助となれば、と授業ですごろく作りを開始。9カ月かけ、今年2月に完成させた。
漢字にルビをふったり、学生が描いたかわいらしい絵をふんだんに添えたりして子どもたちが楽しみながら学べるよう工夫。子犬が訓練を経て盲導犬となり、利用者の買い物や旅行を支え、10歳で引退するまでを盛り込んだ。150セット作り、学生の出身小学校や九州盲導犬協会(福岡県糸島市)などに寄贈している。
実際にすごろくで遊んだ子どもたちからは「10歳で引退すると初めて知った」などの声が上がっているという。絵を描いた荒木遥香さん(22)=4年生=は「なるべく本物に近く、かわいらしい盲導犬のイラストになるよう心がけた」と振り返る。リーダーを務めた横手大翔(ひろと)さん(21)=同=は「遊びながら学べるすごろくとして、とても良い物ができた」と話した。
すごろくは県立大のサイト「地域ラブラトリー」からダウンロードできるほか、実物の提供もしている。問い合わせは県立大地域・研究連携センター(096・321・6612)【中里顕】
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