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 春の健康診断シーズン、この気球を目にした人も多いのではないでしょうか。目の検査でよく使われる画像ですが、一体なぜ気球なんでしょうか?

■画像の風景は実在 なぜ採用?

眼科などで検査機器をのぞき込むと目にする画像 この記事の写真

 どこまでも続く直線道路の奥に浮いている気球。これは眼科や眼鏡ショップで検査機器をのぞき込むと目にする画像です。

“世界100カ国超”で採用

 その知名度は国内だけにとどまりません。日本発の画像ですが、今や世界100カ国以上で採用されています。でも、一体なぜ世界中の目の検査で気球が使われているのでしょうか。

 この気球を検査に採用したのは、日本のメーカー「ニデック」です。「ニデック」になぜ気球なのか根掘り葉掘り聞きました。

 まずは、この画像の正体です。風景は実際の写真で、そこに気球のイラストを合成しています。つまり、この直線道路は実在するということです。一体どこなのでしょうか。

 「ニデック」によると、アメリカのアリゾナ州モニュメントバレーの道路だといいます。ただ詳しい住所までは分からないということだったので、ウェブ上でスタッフが捜索したところ似たような風景を見つけました。

アメリカアリゾナ州モニュメントバレーの道路

 ここはアリゾナ州北部を通るルート163です。季節が違うためか周りの緑はないですが、直線道路の奥に気球を置きたくなりますよね。

広がる荒野

 グルっと周囲を見渡してみると荒野が広がっています。

採用した理由

 なぜ、この風景を採用したのかというと、創業者の小澤秀雄氏が、医療機器の世界最大市場であるアメリカでナンバー1になることが目標だったことから、アメリカの風景を採用したということです。

 周辺にも似たような風景が広がっているので、ピンポイントでココ!とは断言できませんが、旅行などで見たらテンション上がりそうですね。

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■なぜ気球? 進化した「くまモンver.」も

■なぜ気球? 進化した「くまモンver.」も

 風景の秘密は分かってきましたが、なぜそこに気球を合成することになったのでしょうか。それを理解するためには、あの検査機器で何をしているのかを知る必要があります。

屈折度を測定

 気球の画像をのぞき込んだ時に特殊な光を目に当てて、その光がどのように屈折するかを測定します。それによって近視や遠視、乱視の度合いが分かります。ただ、この検査の時に緊張して力が入ったり、視線が定まらなかったりしていると光の屈折具合が変わってしまい正常な値が測定できません。そこで気球の画像が大事になってきます。

気球があることによって…

 先ほどの直線道路で自然に遠くを見つめてリラックスしているところに、カラフルな気球が中心にくると視線が安定します。つまり、検査のための理想の状態になるということです。けっこう重要な役割をしています。

「くまモン」バージョンも

 まだまだ進化を続けていて、子どもが遠くを見つめやすいようにと「くまモン」のバージョンもあるといいます。

(スーパーJチャンネル「なるほど!ハテナ」2024年5月14日放送)

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