11日、サタデーステーションが向かったのは富士吉田市。
報告・田中昌貴ディレクター
「駐車場に続く道には渋滞ができています」
車だけでなく、奥からも続々と人がやってきます。多く見られたのは外国人観光客。向かったその先に何があるのでしょうか。写真を見せてもらうと…
アメリカ人観光客
「富士山は初めてみましたが、まさに絵画のようでした。アメージング!こんな光景は見たことありません」
新倉山浅間公園は、五重塔と富士山が眺められる絶景スポット。日本ならではの写真が撮れると喜ぶ外国人がいる一方で、周辺に住む住民からは困惑の声も上がります。
周辺住民
「俺の家の所には玄関先まで入ってきて富士山を撮っている。時には玄関を開ける人もいるし」
世界からも注目を集めているこちらのコンビニには、11日もたくさんの外国人が撮影していました。
アメリカ人観光客
「こんな光景は初めて見ました。とても面白く気に入りました。インスタに投稿しようかな」
こちらでは、交通妨害やゴミ捨てなど迷惑行為が多発したことで「目隠し」の黒い幕を設置する工事が始まっていて、ゴールデンウィーク中に完成する予定でした。海外メディアもこの対応に注目し報道。しかし、黒い幕はまだ設置されていませんでした。
ロシア人観光客
「このエリアが規制されることも知っています。歩行者や交通の邪魔になってしまいますからね」
■入山規制導入へ 通行料も
世界中の人を魅了する富士山。その過熱ぶりは、登山にも影響を及ぼしています。
報告・水野正路ディレクター
「入山規制のゲートは5合目のこちらの場所に設置する予定だということです」
山梨県は、7月の登山シーズンから登山者数の上限を1日4000人に制限し予約システムも導入すると言います。
去年の7月に撮影された映像を見てみると、人が多すぎて先に進むのもままなりません。去年、登山者を誘導する仕事をしていた成澤さんは、低体温症のリスクを心配します。
登山者の誘導をしていた成澤広幸さん
「動くしかないんですよね、体を温めるには。止まってしまうことが一番良くない」
成澤さんが見た登山客の7割は外国人だったと言います。
登山者の誘導をしていた成澤広幸さん
「これから原宿行くのかな、みたいな人もいましたよ。スーツケースを持って登っている人もいましたね」
去年、富士山を訪れた登山客は13万7000人にも上りました。その中には、迷惑行為を行う人もいました。また、9月の閉山後には、閉鎖中の登山道のゲートを無理やり突破する人が続出していました。
山梨県は、新たに通行料2000円を徴収しリストバンドを渡してゲートを通過できるようにすると言います。県が取る新たな対策について富士山五合目観光協会会長は…
富士山五合目観光協会 小佐野昇一会長
「何かしらの対策を取らなければいけないというのは課題の一つになってきていた。今年に関してどのように取り組んでいくか急激に色々なことが決まってきているので、現場としてどう対処していくかということが、まだすべてが伝わっていないというところで不安を感じている」
また、山小屋の主人からは、「日の出の時間帯に人が集中するので(1日の上限)4000人は多いと思う」という意見もありました。山梨県は他にも混雑緩和のため有料道路上に登山鉄道を作る構想を持っています。富士山を巡る議論は続きますが、週開け、県は新たな登山スタイルの詳細を発表するとしています。
(5月11日OA「サタデーステーション」)
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