65歳以上の高齢者のうち、8人に1人にあたるおよそ443万人が認知症だということが厚生労働省の調査で分かりました。
調査は福岡県久山町や石川県旧中島町など4つの地域で、65歳以上のすべての住民を対象に行われました。
その結果、2022年の時点で認知症と診断された人は12.3%だったことが分かりました。
この結果から全国では高齢者のおよそ8人に1人にあたる443万人が認知症と推計されています。
2012年に厚労省が行った調査では認知症の人は高齢者の15.0%で462万人でした。
また、2050年の認知症患者数の将来推計は、2012年の調査では797万人でしたが、今回の調査では586万人に減少しています。
調査を行った九州大学大学院・二宮利治教授は認知症患者数の将来推計が減少したことについて、「喫煙率が下がったほか、生活習慣病の管理や人々の健康意識が高まったことで、認知機能低下の進行が抑えられた可能性がある」と分析しています。
一方、今回の調査では高齢者の15.5%が認知症の手前の状態である「軽度の認知障害」だと分かりました。
2012年の調査時の13.0%から増えていて、全国で558万人余りに上ると推計しています。
厚労省の担当者は「高齢化に伴い誰もが認知症になりうる」としたうえで、「共生社会の実現に向けた政策を推し進めたい」と話しています。
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