最高裁の戸倉三郎長官は3日の憲法記念日を前に記者会見し、今国会で審議されている離婚後の共同親権導入を柱とする民法改正案で、家裁による親権者の判断が規定されていることについて、「表面的なことだけでなく、背後にあることをどこまで見られるかは、かなり難しい課題だ」と述べた。
改正案では、父母が離婚時に共同親権か単独親権かを協議し、折り合わなければ家裁が親権者を決めるとしている。戸倉長官は「国民の期待は非常に重くなるので、裁判官も知見を深めていくことは不可欠。研修などを充実させ、的確に対応できる体制をつくっていく」と話した。
また、21日に施行から15年を迎える裁判員制度の課題について、「公判前整理手続きの長期化が依然として改善できていない。法曹三者で、問題点を克服するための努力が求められる」と語った。【巽賢司】
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