焼けた2人の遺体が見つかった現場周辺に張られたブルーシート=栃木県那須町で2024年4月16日午後4時32分、本社ヘリから幾島健太郎撮影

 栃木県那須町の河川敷で夫婦の遺体が見つかった事件で、警視庁と県警の合同捜査本部は1日、韓国籍で住所・職業不詳、姜光紀(カングァンギ)容疑者(20)を死体損壊容疑で新たに逮捕した。実行役として事件に関与したとみられる。事件での逮捕者は3人目となった。

 捜査本部は、実行役とみられる姜容疑者ら2人について、4月27日に逮捕状を取り、指名手配していた。防犯カメラの映像などで姜容疑者の居場所を突き止め、捜査員が30日に神奈川県内のホテルから知人女性らと出てくるところを見つけ、身柄を確保した。

 逮捕容疑は4月16日未明から朝までの間、既に逮捕されている2容疑者らと共謀し、那須町伊王野の山中の河川敷で、会社役員の宝島龍太郎さん(55)と妻の幸子さん(56)=東京都千代田区=の遺体に火を付けて損壊したとしている。捜査本部は、姜容疑者の認否を明らかにしていない。

 捜査本部はこれまでに、夫婦の遺体を損壊したとして、死体損壊容疑で、建設業の平山綾拳(りょうけん)(25)=埼玉県越谷市=と、知人で住所・職業不詳の佐々木光(28)の両容疑者を逮捕していた。

 捜査関係者によると、姜容疑者は、平山容疑者から依頼されて事件に関わったとみられる。捜査本部は姜容疑者ら実行役の2人が、16日未明に品川区内の空き家で宝島さん夫婦と接触して暴行し、セダン型の乗用車に乗せて栃木県内に移動し、那須町伊王野の河川敷で夫婦の遺体を損壊したとみている。捜査本部はもう1人の実行役の行方を追っている。【岩崎歩、菅健吾、朝比奈由佳】

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