栃木県那須町で焼けた夫婦の遺体が見つかった事件で、新たに共犯者とみられる佐々木光容疑者(28)が逮捕されました。逮捕容疑は、遺体の損壊です。

先に逮捕された平山綾拳容疑者(25)は、遺体を処理するよう指示した人物について“兄貴分で怖い人”としています。そして、自分の車を貸して、遺体処理を任せたという2人を“飲み友だち”としていました。29日に逮捕された佐々木容疑者は、このなかの指示役とみられます。動機の解明にもつながる重要な立場です。

佐々木容疑者が潜伏していたのは、沖縄でした。佐々木容疑者は28日夜、那覇空港で捜査員に身柄を確保されました。確保されたときは、上下黒のスウェット姿で、抵抗もなかったそうです。身分証から本人であることが確認されました。新たな潜伏先へと移動するつもりだったのか、那覇から福岡に向かう搭乗券を持っていたといいます。沖縄には、数日間いたとみられますが、いつ来たのか、どこに滞在していたのかは明らかになっていません。

そもそも警視庁は、佐々木容疑者の居住地や職業を“不詳”と発表していて、まだわからないことばかり。ただ、栃木の山間で夫婦の遺体が焼かれた当日の足取りについて、新たに判明したことがあります。

遺体が見つかる約3時間半前、佐々木容疑者は、品川区内にある居酒屋で、平山容疑者と会っていたことがわかりました。周辺の防犯カメラには、2人が一緒に店を出るの姿が映っていたということです。16日午前2時前、居酒屋に平山容疑者がやって来ました。佐々木容疑者が入店したのは、約1時間半後。2人がいたのは、わずか5分ほどで、一緒に店を出たということです。

このときのことかはわかりませんが、平山容疑者は「『携帯を俺に渡せ』と言われて渡した」と供述していました。

宝島龍太郎さん(55)と妻の幸子さん(56)の遺体が見つかったのは、容疑者2人が居酒屋を出た約3時間半後。これまでの供述や移動時間から考えても、平山容疑者と佐々木容疑者は、遺棄現場に行っていないとみられています。

誰が、夫婦の遺体を燃やしたのか。
警視庁が3日続けて現場検証したところ、夫婦が暴行を受けたとみられる住宅のガレージから血痕が見つかったことがわかっています。

家は、空き家でした。平山容疑者が“飲み友だち”だという2人は、ここで宝島さん夫婦と接触した可能性があるということです。

平山容疑者は「ある人物に指示されて、2人に空き家の場所を伝えた」と供述していて、その指示をしたのも佐々木容疑者とみられています。

警視庁は、佐々木容疑者の認否について明らかにしていません。

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