県庁で開かれた、東京湾アクアライン交通円滑化対策検討会=千葉市中央区市場町1の県庁で2024年12月3日午前11時11分、近森歌音撮影

 千葉県や国土交通省などは3日、県庁で東京湾アクアライン交通円滑化対策検討会を開き、時間帯に応じて変動するアクアライン(全長15・1キロ)上り線(木更津市から川崎市方面)の通行料金の社会実験について、変動幅を拡大する方針を決めた。また、下り線でも新たに導入する予定。

 2023年7月下旬に始まった、時間帯で通行料金が変動する社会実験は、上り線の土日祝日に実施。県によると、23年度のアクアラインの1日の平均交通量は5万2800台と過去最多だった。しかし、最大料金の時間帯(午後1~8時)の交通量増加は抑えられ、前後の時間帯に分散傾向という。とはいえ、社会実験を始めた当初に比べると、分散は減ってきており、午後1~7時は依然として交通量が多い。

手前の木更津市から川崎市方面に向けて延びる東京湾アクアライン=木更津市で2023年6月17日午後3時27分、本社ヘリから三浦研吾撮影

 そのため、更なる渋滞緩和策として、上り線の最大料金の時間帯を午後1~7時に短縮。料金も引き上げ、自動料金収受システム(ETC)搭載の普通車は1600円(現行1200円)にする。一方、午後7~8時は800円に、午後8時~翌午前4時は400円にそれぞれ値下げ。その他の時間帯は800円と変更はない。

 また、新たに下り線でも土日祝日に社会実験を導入する。ETC搭載普通車の料金は、午前5~7時を1000円に引き上げ、午前0~4時は400円に引き下げる。その他の時間帯は800円で変わらない。社会実験の新料金は25年4月1日~26年3月31日に導入予定。

 県道路計画課の木下博道副課長は「交通をより分散させ、渋滞を緩和していきたい」と話した。【近森歌音】

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