沖縄県浦添市がANAスポーツパーク浦添(浦添運動公園)で進める多目的運動施設(新体育館)新築工事で、構造計算や建築確認申請を終えないまま入札・契約していたことが分かった。市議会3月定例会に予算案を提出して可決されている。市議会は2日に開会した12月定例会で経緯の説明などを求める決議案を全会一致(欠席2人)で可決。松本哲治市長に対する問責決議案も全会一致(欠席2人、退席5人)で可決した。
市によると、構造計算などが完了したのは8月だった。松本市長は議会後の取材に「指摘を真摯(しんし)に受け止め、このようなミスが繰り返されないように万全を期していく」と述べた。
説明を求める決議では、工事費用の再積算で8億5千万円近く費用が増額となったほか、防衛省から費用増に伴う補助金増額の内諾を得られていないと指摘。市が自己負担分を捻出できるかの見通しも不透明と批判した。
実施設計を担った設計会社からは市に追加の設計料負担を求める内容証明が届いているとし「不透明なことばかりで、健全に事業が執行される見通しがあるか疑心暗鬼が広がっている」などと説明を求めている。
仲西信雄都市建設部長は詳細を把握していたのが新垣剛副市長と2人だけだったとし「本来なら建築確認申請後に発注し、議会承認を得るべきだった」と陳謝した。
新垣副市長は「責任を感じている。深くおわびする」と述べた。又吉健太郎氏らへの答弁。(浦添西原担当・新垣玲央)
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