宮城県の東北電力女川原発2号機(手前右)=2024年10月24日、本社ヘリから

 東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)の重大事故を想定した避難計画に実効性がないとして住民が2号機の運転差し止めを求めた訴訟で、住民側は2日、住民の請求を棄却した仙台高裁の控訴審判決について上告しない方針を明らかにした。東北電も上告しない意向で判決が確定する。

 11月27日の高裁判決は「(住民側は)避難計画が効果を発揮できない可能性を立証していない」と指摘した。住民側は判決文を精査し、避難時の移動手段などについて検討がなされた点や、他の同種訴訟への影響などを考慮し、上告しないと決めた。原伸雄原告団長は「今後も避難計画を争点にした裁判に協力しながら、既に動き出した女川原発を止めるため、問題点を明らかにしていく」と話した。【百武信幸】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。