全国で被害が相次いでいるSNS型ロマンス詐欺を未然に防いだとして、沖縄県警糸満署(吉元隆署長=写真左)は18日、サンエーV21食品館糸満店の上原樹店長(32)=同中央、糸満市=と大城尚暁副店長(40)=同右、同市=に表彰状を贈った。2人は、80代男性の来店客が電子マネーギフトカードを購入しようとした際、詐欺の可能性があるとして男性を説得し、被害を未然に防いだ。

 2人は10日、来店した男性から、ギフトカードの購入方法について相談を受けた。男性は「LINEで200万円が当選した」などと話していたという。同署によると、男性は「出会い系で親しくなった女性からギフトカードを買うように言われた」と話しており、携帯電話には、投資やギャンブルなどに関する300件以上の不審なメールがあった。

 県内では今年、SNS型の投資詐欺とロマンス詐欺の被害認知件数が9月末時点で計85件(暫定値)発生しており、被害総額は約10億8650万円に上る。

 吉元署長は「詐欺の未然防止に対する重要性が従業員に浸透しており、素晴らしいと思った。今後とも協力をお願いしたい」と呼びかけた。

 大城さんは「絶対に購入させてはいけないと思った。男性が被害に遭わなくて良かった」と喜んだ。上原さんは「会社にも地域に貢献できたことがうれしい」と語った。

(社会部・玉那覇長輝)

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