木のぬくもりを感じながら工事担当者(手前)の説明を聞く児童ら=秋田市新屋栗田町で2024年11月22日午後1時45分、高橋宗男撮影

 秋田県内では初めてで全国でも珍しい木造3階建て校舎の建築工事が進んでいる秋田市立日新小学校(児童数729人)で22日、6年生児童152人が工事現場を見学した。新校舎は2025年2月に完成予定。来年度から使用されるため、新しい校舎で学ぶことのできない6年生にとっては、建築中の校舎を見学できる貴重な体験となった。

 新校舎は体育館を含め延べ床面積9659平方メートル、総工費約39億円。教室棟には切り妻屋根が採用され、構造材のほか内外装に市有林から切り出されたスギ材がふんだんに使用される。

 現在の工事進捗(しんちょく)率は74%で、足場が組まれた工事現場に入った児童らは「木の匂いがする」と歓声を上げ、大学にあるような図書館になるという先生の説明に「ずるーい」などと笑って応えた。6年1組の吉田和史さん(12)は「壁のない多目的スペースやエレベーターなど、今の校舎にはない設備が新鮮だった」と感想を話した。

 工事現場の見学を通じて建設業に魅力を感じてもらおうと、秋田建設工業新聞社が17年から小学、中学、高校の児童生徒を対象にさまざまな現場の見学会を企画。同社の栗谷卓臣社長は「建設業界は働き方改革が進み、給料が高くて休日が多く、希望が持ててかっこいい、新4Kと言われる職場になっている」とPRし、子供たちが将来、建設業に携わってくれたらと期待をかけた。【高橋宗男】

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