「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家の妻に無期懲役の求刑です。検察側は「遺産目的の殺人で強盗殺人と同程度」と主張しています。
■検察側「金ほしさの殺害は人命軽視が甚だしい」
野崎幸助さん(当時77歳) この記事の写真 須藤早貴被告(28)2018年5月、夫だった野崎幸助さん(当時77歳)に和歌山県田辺市の自宅で覚醒剤を摂取させ、殺害した罪などに問われている須藤早貴被告(28)。
18日午前10時すぎ、須藤被告を乗せたとみられる車が和歌山地裁に入りました。初公判からおよそ2カ月、21回の審理を経て、検察側による論告・求刑が行われました。
18日の論告で検察側は、無罪を主張する須藤被告に対し、次のように厳しく指摘しました。
検察側の厳しい指摘 検察側「『覚醒剤 過剰摂取』『覚醒剤 死亡』とわざわざ過剰摂取・死亡のワードをつけて検索しています。覚醒剤を入手してから犯行まで1カ月以上の期間がありましたが、その間思いとどまることはありませんでした」
検察側は、野崎さんが覚醒剤を摂取した時間帯について「野崎さんと須藤被告は2人きりだった」などと指摘し、犯人は須藤被告以外に考えられないと主張しました。
検察側「人命軽視が甚だしい」 検察側「被害者に離婚されそうになり、離婚を免れるために遺産を得た事案。動機が被害者の億を超える遺産を得ることであるのは明白です。金ほしさの殺害は、人命軽視が甚だしいと思われます」
検察側は強盗殺人と同程度だとして、無期懲役を求刑しました。
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■被告「ちゃんと証拠を見て判断して頂きたい」■被告「ちゃんと証拠を見て判断して頂きたい」
一方、弁護側は「間違いないと言える立証はなされていない」と改めて無罪を訴えました。
弁護側「知っていた裏付けは無い」 弁護側「どうやって飲ませたかの議論をせずに、須藤さんが本当に飲ませたと言えるんですか?覚醒剤は快楽のためで、殺すためのものとは普通思わない。どの程度で死に直結するかの認識が必要だが、須藤さんが知っていた裏付けは無い」
裁判の最後、須藤被告は次のように訴えました。
被告「ちゃんと証拠を見て判断して頂きたい」 須藤被告「弁護士が何度も言ってくれましたが、ちゃんと証拠を見て判断して頂きたいです。よろしくお願いします」
判決は来月12日に言い渡される予定です。
(「グッド!モーニング」2024年11月19日放送分より)
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