佐賀市大和町の松梅地区に今年も「松梅かかし村」が現れ、県内外からユニークなかかしを見ようと多くの人が訪れている。主催する松梅まちづくり協議会は「かかしを見てほっこりしてもらえれば」と話している。23日まで。
地域の活性化を目的に2015年から国道263号沿いの「道の駅大和」周辺で始まり、コロナ禍などもあり20、21年は中断。22年から会場を松梅地区全域に広げて再開した。
現在は県道209号沿線の「松梅公民館エリア」「松梅校エリア」「松梅校南西エリア」「名尾公民館エリア」の4会場をメインに、約3キロにわたってかかしを展示している。
8月の盆明けから9グループに分かれて人形の制作に取りかかったという。針金とペットボトル、発泡スチロールで骨格を作り、ポリエチレン製の気泡緩衝材で肉付けしたものに古着などを着せて制作。40人ほどで約120体を作った。
県内で開催された国民スポーツ大会(国スポ)にちなんで「村スポ」のバレーボール会場を表現したり、地元で江戸時代から続く名尾和紙の制作過程をテーマにしたり、たこ揚げや馬跳びなど昭和の子どもの遊びを再現したりと、会場では工夫を凝らしたユニークなかかしが出迎えてくれる。今年は初めて地元の保育園児も制作に参加し、夏祭りの風景を佐賀大の学生とのコラボで完成させた。
同協議会の岡城守会長(69)は「地区では子供が少なく高齢化が進み、空き家も出ている。かかしを見て笑ってもらい、楽しそうだと感じて移住を希望する人が増えてくれれば」と話している。【斎藤毅】
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