警察官を装って個人情報を聞き出そうとする不審な電話が各地で相次いでいますが、こうしたなかで電話をかけてきた警察官を装う男を、ホンモノの警察官が撃退しました。
■「保険証が利用停止に」詐欺電話の実録音声
ニセ警察官
「個人情報が流出した可能性があり、健康保険証を不正利用されている。今から私、仙台中央警察署捜査2課・担当クドウが事情聴取を行いますので」
自らを警察官と称し、事情聴取と偽って、個人情報を聞き出そうとする男。電話を受けていたのは、ホンモノの警察官です。
警察
「公的機関が非通知で表示なんてしないでしょ」
ニセ警察官
「緊急ダイヤル、えっ、説明受けていないんですか?」
警察
「説明を受けたけど、そんな回線知らないんですよね」
茨城県警が公開した、詐欺電話の実際の音声。今年8月、茨城県内に住む60代の男性に、厚労省を名乗る男から電話がかかってきました。
男性(60代)
「個人情報が漏れて?」
厚労省を名乗る男
「はい。仙台の知らない病院で使われているみたいな感じで」
男は、「保険証が悪用されている」「このままだと保険証が利用停止になる」と説明します。さらに…。
厚労省を名乗る男
「ご家族の方の健康保健証も止まってしまう可能性はもちろんあります」
男性(60代)
「妻の健康保険証も停止される可能性があるってこと?それは困るね。そうすると、じゃあどうすればいいですか?」
厚労省を名乗る男
「緊急通報ダイヤルをご用意できますが、先ほどお伝えしたように被害届も強制ではないので」
男は、緊急通報ダイヤルを使えば電話で被害届が出せると嘘の説明を行います。
ニセのアナウンス
「ただいま緊急通報ダイヤルを通じて所割の警察署にお電話を転送しています」
自動音声が流れて、今度はニセ警察官が登場します。
■事情聴取と称し個人情報を聞き出すニセ警察官
ニセ警察官
「私の見解としては、この事件は個人情報流出による刑事事件の可能性が高いんですね」
「被害届を受理するためにも、事情聴取というのをしないといけないので。今どなたか他にご在宅ですか」
男性(60代)
「今は妻だけですね」
ニセ警察官
「あっ奥様がいると。そしたらね、お二人でお電話の近くで事情聴取の際は受けていただくようお願いいたします」
ニセの警察官は、事情聴取と称して男性の個人情報を聞き出します。しかし、男性の妻が機転を利かせ警察へ110番通報。茨城県警の警察官が自宅へ駆け付けたのです。
■ニセ警察をホンモノ撃退「俺刑事だから大丈夫」
警察
「もう一度お名前聞いていいですか」
ニセ警察官
「私クドウと申します」
警察
「クドウさん?下の名前は」
ニセ警察官
「ハジメです」
警察
「ハジメさん。どういう字書きます?」
ニセ警察官
「一って書きます」
ニセ警察官とホンモノの警察官が電話で対峙します。
警察
「そもそも (厚労省から)警察署に直通の緊急ダイヤルなんてないでしょ」
ニセ警察官
「あります。今つながってきて、私お話聞いているんですけども」
警察
「本当に?それはどういう回線でつながっているの」
ニセ警察官
「緊急通報ダイヤル。え、説明受けてないんですか」
警察
「説明を受けたけど、そんな回線知らないんですよね」
本物の警察官による厳しい追及が始まります。
警察
「捜査2課で専門は何やってるんですか」
ニセ警察官
「専門というのは」
警察
「だますのを専門にしてるの?」
ニセ警察官
「どういうことですか」
警察
「クドウハジメさんなんていないでしょ。仙台中央署に」
ニセ警察官
「いや、いますよ」
警察
「いる?」
ニセの警察官は、話している相手が本物の警察官とは知らないため、必死に説明を行います。
警察
「もう大丈夫です。被害届も何もいらないです。ひたちなか警察署行きますので」
ニセ警察官
「どうされますか。何なんですか。いたずら電話ですか」
警察
「いたずら電話はあなたの方ですよ。そっちからかかってきて緊急通報ダイヤルだなんて勝手にやって」
ニセの警察官にホンモノの警察官が素性を明かします。
警察
「俺刑事だから大丈夫。俺刑事だから大丈夫。じゃあね」
ニセ警察官
「何課ですか」
警察
「教えないよ。なんで教えなきゃいけないの。嘘ついてるのに。ひたちなか署の刑事だよ。じゃあね。もうあなたたちの録音は全部とらせてもらったから。ありがとう」
警察庁によると、こういった個人情報を探る予兆電話は、去年1年間で13万件以上に上っているといいます。
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年11月15日放送分より)
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