1日から自転車の乗り方次第で懲役になる恐れも。やってしまいがちな、その「ながら運転」。実はアウトかもしれません。

■自転車ながら運転 なぜ罰則強化?

警察官
「おはようございます。きょうから携帯電話しながら自転車乗ると罰則、厳しくなったので、お酒飲んで運転しないと思うけど。ちょっと気を付けて下さい」

 1日からルールが変わる自転車の乗り方。朝、各地で警察が周知を行う姿が見られました。

警察官
「慌てて曲がった角ですてきな人とぶつかれば、それは恋の始まりではなく人身事故です。処罰される恐れがあります」

 新たに罰則の対象になるのは2つ。1つ目がスマートフォンを見ながら運転するなどの、いわゆる「ながら運転」です。

 福岡市で撮影されたドライブレコーダーの映像。車が交差点に差し掛かって右折すると、転車が暗闇から表れて車とぶつかりそうになり、転倒しました。自転車に乗っていた人は通話をしながら運転しているように見え、前方不注意のまま転倒していることが分かります。

 また、都内で撮影された映像では、左手にスマートフォンを持って走る自転車。画面を見ながら運転していたため、後方から来る車の存在に気付かずに、左折しようとした車にぶつかりそうになりました。

 周囲への注意が散漫になる「ながら運転」。今回の法改正の背景にはデリバリーサービスなどで自転車の利用量が増加するとともにスマホの「ながら運転」による事故が増えていることが挙げられています。

 実際、スマホを使用していた状態での事故は2015年には50件でしたが、去年には139件と2.5倍以上に増加しています。

 ルールが変わった今月1日、警視庁が行った定点調査で「ながら運転」が最も多かったとされる東京・秋葉原の交差点に行ってみると…。

 左手に携帯を持ち、右手だけでハンドルを持ちながら歩道を走っています。前をほとんど見ていません。チラチラ前を見ながら運転しています。前から2人が来ていますが、左手にはスマホを持ったままです。

 通勤時間帯の人通りが多いなかで「ながら運転」をしている人が見られました。また、別の場所ではスマホを操作しながらの自転車運転となっている男性も…。

 スマホが普及し、日常生活に浸透するなかで「ながら運転」をしてしまう可能性。また、事故に遭うリスクは誰もが持ち合わせています。

■アウト?セーフ?違反の線引きはどこ?

 改めて、スマホの「ながら運転」の場合は通話や画面の注視などが対象となり、懲役6カ月以下、または罰金10万円以下の罰則となります。事故など危険を生じさせた場合は1年以下の懲役、または30万円以下の罰金となります。さらに、もう1つ罰則の対象になるのが自転車の酒気帯び運転です。

 都内で撮影されたドライブレコーダーの映像。前方の自転車がフラフラと車線をはみ出しながら運転をしています。

 静岡市で撮影された映像には右折した先に現れた自転車。ところが足元がおぼつかず、路上に倒れ込んでしまいました。

 これまでは正常に運転ができない恐れのある「酒酔い」運転のみが罰則の対象でしたが、今回の改正では対象が拡大。酒気帯び運転も対象となり、飲ませた人なども罰則の適応されます。

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