11月から、列車内の防犯対策として「傘」が導入される地域があります。どのような傘なのでしょうか?
■透けて見える&扱いやすい きっかけは…
女性が構えている黒い傘 この記事の写真女性が構えている黒い傘。通常の傘に比べて柄の部分が長く、フレームの本数も多くあります。
街の人「えっ、普通に傘じゃないか」
「分からないです。防犯?」 新たに開発された「防刃傘」
今回、新たに開発されたのは「防刃傘」。JR西日本近畿エリアで11月1日から、1200本が順次配備されます。
JR西日本 長谷川一明社長「2023年7月に関西空港線の車内で、客と車掌が刃物で切り付けられる事件が発生している。そういった状況で、当社においても、車内のセキュリティー・防犯・安全の向上が必要だと」 切り付け事件きっかけ
去年7月、走行中のJR関西空港線内で、男が乗客の男性をナイフで切り付ける事件が発生。乗客と乗務員合わせて3人がけがをしたこの事件が、防刃傘開発・導入のきっかけでした。
切れにくい&透ける「防刃傘」この傘は相手の動きが見えるように透けています。特殊な素材を使用していて、刃物が刺さっても切れにくい構造になっています。
長さ約1m重さ約700g刃物を所持している人物と一定の距離を保つために柄の部分を長くしていて、先端部分はつかまれにくい形状にしています。
とはいえ、一体なぜ傘なのでしょうか?
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■関東でも 防護盾・防刃手袋配備など対策■関東でも 防護盾・防刃手袋配備など対策
扱いやすい「防刃傘」 JR西日本 安全推進部 平山薫氏「女性の社員も軽くて扱いやすい。距離が取れる防護用具ということで、防刃傘を導入することになった。従来の防刃盾に比べて、コスト面で優れている」 3年前のハロウィーンに切り付け事件
2018年には、東海道新幹線の車内で乗客がナタで襲われ、3人が死傷する事件が発生。21年には、小田急線の車内で乗客が襲われ、3人が重傷を負いました。
そして3年前の10月31日、ハロウィーンの日には京王線内で「ジョーカー」の格好をした男が車内で無差別切り付け事件を起こしました。
関東の各鉄道会社でも、防護盾・防刃手袋配備などの対策が進んでいます。
京王電鉄の対策 京王電鉄「全駅全列車へ防護盾・防刃手袋を配備しております。車内およびホーム上防犯カメラを100%設置しており、異常を早急に把握できるようにしております」 小田急電鉄の対策 小田急電鉄
「全駅で防護盾・耐切創手袋・防刃ベストを配備。沿線各駅では、近隣警察と連携した対応訓練を随時実施しています」
(「グッド!モーニング」2024年10月31日放送分より)
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