10月後半だというのに、東京都心で観測史上最も遅い真夏日を記録しました。しかし、異常気象は日本だけではありません。フランスでは大雨による洪水が発生し、町に濁流が押し寄せました。(10月19日OA「サタデーステーション」)

■“異様な光景”10月なのに真夏日

19日午後、都内には異様な光景が広がっていました。渋谷の街には、汗を拭う人や小型の扇風機を手に持つ人の姿も…。きょう東京都心では、午後1時31分に30℃に達し、統計開始以来、最も遅い真夏日となりました。横浜でも、真夏日目前の最高気温29.5度を観測。

横浜赤レンガ倉庫・来場者
「(Qトレーナー暑くない?)ちょっとミスっちゃいました。秋?夏?残暑?」
「こんなに暑いとは思っていなかったので」

■一方で「寒冷前線」雷雨・冠水も

首都圏では、季節外れの暑さに見舞われましたが、福岡では激しい雨風となりました。

低気圧からのびる寒冷前線の南下にともない、日本海側の広い範囲で激しい雨となりました。その雨雲が、徐々に太平洋側へ移動してきます。そして昼間は、晴れ渡っていた都心でも、夕方から夜にかけ、雨模様となりました。

海外では“異常気象”によって甚大な被害が…。

■フランスで「異常降雨」洪水も

濁流の中を、流れてくる赤い物体。乗用車です。フランスでは17日、南東部6つの県に、「異常な降雨」による洪水に対する、最高レベルの警報を発表しました。一部地域では48時間雨量が630ミリに達した場所もあるといいます。町の様子は一変しました。

地元住民(フランス・ラベギュード)
「確かに雨の予報は出ていたけど、こんなに一瞬で降るとは思わなかった。驚いています。3000ユーロ(約49万円)くらいするトラックを失いました」

フランス南東部の観光地・アノネーの中心部では、一帯が水に浸かり、地下に続く階段へと勢いよく流れてっています。

フランスでは先週、ハリケーン「カーク」が襲い、南部のマルセイユでは、集中豪雨により、街のあちこちが冠水。多くの車が水に飲み込まれ、立ち往生する事態に。またこの時は、パリ周辺でも洪水警報が出され、地下鉄の駅が浸水する被害も起きていました。

■“異常気象”はアジア・南米も

インド南部でも15日、広範囲にわたって激しい雨が降り、町が冠水しました。住民は膝上まで泥水に浸かった状態で大通りを歩き、手作りのボートに乗って移動する子どもたちの姿もありました。住民の日常生活にも大きな影響が出ています。

地元住民
「大雨で交通が乱れています。政府はこの問題の解決策を示すことができていません」

多くの学校や企業が浸水し、それぞれ閉鎖を余儀なくされました。州政府は急きょ、この地域の学校や役所を翌日休みにするなど、対応に追われました。「記録的な大雨」が相次ぐ一方、別の場所で起きているのは、「記録的な干ばつ」です。パラグアイ南部で漁師が手にしているのは、魚の死骸。

地元漁師
「前に来た時は、水位はもっと高かったのに、こんなに下がっていて驚いています」

記録的な水不足の原因は、川の上流に位置するブラジルで起きている、観測史上最悪の干ばつです。日本を含め、世界各地で異常気象が当たり前になりつつあります。

▶テレ朝天気

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