首都圏で相次ぐ強盗事件のうち、千葉県市川市で起きた事件で監禁された女性の家族が事件当時の様子を証言しました。

■監禁された女性の家族が証言

被害女性の家族
「ここから入って玄関開けて、上(の階)で縛ってという感じ」

 犯行グループは、窓ガラスを割って部屋に侵入したといいます。

被害女性の家族
「ここが姉が寝ていた部屋です。色々、引っかき出されて」

 今も残る、荒らされた痕跡。床には銀行の封筒も…。金庫なども物色したようです。

被害女性の家族
「財布見られてカード抜き取られて」

 17日、市川市の住宅に男3人が押し入った強盗致傷事件。介護士の母親が朝7時ごろ帰宅すると、部屋が荒らされ、50歳の娘がいなくなっていました。

被害女性の母親(72)
「ラインも返事がないからおかしいなと。午前8時20分くらいに会社の人から電話があって、『娘さん、出勤していないですが何かありましたか?』と。『えっ?』って」

 母親が帰宅する前、娘は男から殴る蹴るの暴行を受け、粘着テープのようなもので縛られました。

被害女性の母親
「まず『金出せ、金出せ』。『金出さないと殺すぞ』って」

 娘はその後、車で連れ去られ、50キロ以上離れた埼玉県川越市のホテルに監禁されます。

 その後、警察に保護されますが、縛られたままで、全身に打撲の跡があり、肋骨(ろっこつ)を折るなどの重傷でした。

被害女性の母親
「(娘を)迎えに行って顔を見てびっくりした。手が骨折しているし、腫れている。『ごめんね』としか言わなかった。1人にして。娘が『あなた(母)がいなくてよかった。あなただと死んでたかもしれない』と。『そんなこと言わない。私の方がよかったよ』と言った」

 少なくとも3人いるとみられる実行犯。18日に出頭し逮捕されたのが、自称横浜市の内装工・高梨謙吾容疑者(21)です。

 女性を脅して暴行したうえ、軽自動車や携帯電話、クレジットカードなどを奪った疑いが持たれています。

 女性を監禁した疑いですでに藤井柊容疑者(26)が逮捕されています。残り1人はまだ捕まっていません。

被害女性の母親
「(容疑者に対して)ボコボコにしてやる。しっかり罪を償ってほしい。もう1人、まだ捕まってないから」

■「報酬10万円で見張り役」

 首都圏で8月以降、相次ぐ強盗事件。複数の事件とのつながりも見えてきました。

 高梨容疑者は16日に千葉県白井市で発生した強盗致傷事件にも関わっているという趣旨の供述をしていることが新たに分かりました。

 一方、藤井容疑者は、市川だけでなく船橋と横浜の事件の3つの現場から指紋が検出されていることが分かっています。

 警察の取り調べに対し、藤井容疑者は「報酬10万円で見張り役をやった」などと話しています。

 きっかけは闇バイトだったのでしょうか。これは、闇バイトに応募した人と勧誘役とのやり取りを記録した音声です。

勧誘役
「1回5万くらいの仕事ですかね。まっ簡単な運びなんですけど」
応募者
「グレーな感じですか?」
勧誘役
「えーと、正直グレーです。現金、個人情報書類、薬物、この3点どれかなんで。まあ持ってたら良くないものなので、その分、報酬は5万とわりかし高くなっています」

■被害防ぐには「むやみに対応しない」

 犯罪グループの被害に遭わないためにはどうすればいいのでしょうか。闇バイトの実態を調査している会社は…。

トビラシステムズ広報 岩渕るみさん
「水道ですとかガスですとか、そういった点検を装って入ってこようとする。不要品の回収で金属ですね、そういったものがあるかと聞いてくる場合もある。むやみに対応しないことが非常に重要」

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