1

 生活に最低限必要なモノだけ揃えて生きる「ミニマリスト」が日本で流行し始めたのは、今から10年ほど前。最近では、モノではなくコトを減らすことでストレスなく生きる「シンプリスト」というライフスタイルも生まれている。モノやコトを減らすことが、その人にとってよりよい生活につながることを目指すが、同じ「こだわり」でも、まるで違う方向に進む人がいる。それが好きなものに囲まれて生きる「マキシマリスト」だ。

【映像】杉浦さんの家にある大量のイス

 海外でも広まり始めているライフスタイルで、兵庫県に住む杉浦優さんは、大のイスマニア。家の中には31脚のイスがあり、さらにはミニチュアも揃えるほどの徹底ぶりだ。『ABEMA Prime』では杉浦さんの自宅を訪問、イスに囲まれた生活の楽しさ、マキシマリストの実態を調べた。

 イスを集め続けている杉浦さんは、2015年から家具店で働き始めたところ、店内にあった高価なイスに心を打たれた。「それまで自分の人生の中で1万円を超えるイスに座ったことがなかった。ただ、店にあったイスは50万円とか100万円とかで、なぜこんなに高いんだろうと調べていくうちに、なぜ作ったのかとか、そこに思いがあったり、世の中の人に姿勢よく座ってほしいということで研究されていたり、そういうものがわかってイスがおもしろいと気づいた」と、ハマり始めた。翌年からリサイクルショップやヴィンテージショップで買い集める日々が始まり、気づけば住んでいたアパートがイスだらけに。思い切って、イスのために一軒家を購入して引っ越し。さらに増えたところ、今度は古民家付きの山まで購入し、現在は家に31脚ものイスがある。

 イスのどのあたりが興味深いのか。「イスは他の家具と比べて、個性的なものが多い。たとえばテーブルはだいたい4本足だが、イスは1本足、3本足、中には足がないものもある。なんでこんなにいろいろな形があるんだろうと思い出したら、世の中のイスが全部おもしろく見えてきた。カフェに行って、イスを覗き込んでいたら、店員に『お客様…』と言われることもあった。夫にもドン引きされています(苦笑)」。

 大量にあるイスは、ただ飾っているわけでもなく使ってもいる。「体調がいい時はこのイスだと背筋が伸ばせるけど、体調がよくない時はダラッとしたいからこれに座るとか。毎日31脚座っているわけではないが、1週間で考えると満遍なく座っている」と、まさにイスとともに生きている。

 この他、杉浦さんはミニチュアのイスを購入、さらに植物も集めるが、それもまた「イスをよく見せるため」という徹底ぶり。番組出演はリモートで、その際はバリ島にいたが、それもまたイスを購入するため。「海外輸出向けのものをたくさん作っているようで、30軒ぐらい家具屋が並んでいて、同じイスが何百脚と並んでいるのは壮観でした」と興奮気味に話していた。
(『ABEMA Prime』より)

・【映像】杉浦さんの家にある大量のイス・【映像】「性行為できない」結婚6年目の女性(30代)に聞く・新宿・歌舞伎町の“たちんぼ”なぜ減らず?・新卒ですぐ退職しちゃダメ?秋葉原コンカフェ嬢になった高学歴女子・【映像】ミニマリストVS呪物コレクター 物欲の是非を大激論

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。