春の全国交通安全運動の期間中、埼玉県内の事故死者数がゼロだったことが県警交通総務課のまとめで分かった。県内で同運動期間中に死者が出なかったのは、統計が残る1968年以降、初という。
同課によると、6~15日の期間中に発生した人身事故は413件(前年同期比26件減)で、負傷者は482人(同36人減)、物件事故は4190件(同152件減)だった。
過去の春の交通安全運動期間中の死者は、2008年と19年、21年の1人が最少。最多だったのは1970年代で、71年や73年などは期間中だけで23人が亡くなった。
今年の死者数がゼロだった理由について、同課は「運動期間中に発信した『歩行者優先意識の徹底』、『自転車乗用時のヘルメット着用促進』などのメッセージを通して、県民の安全意識が徐々に広がったのでは」と分析する。
ただ、死亡事故はなかったが、13日夜には、川越市内で道路脇を歩いていた高校3年の女子生徒が軽乗用車にはねられ、意識不明の重体となる事故が起きている。
同課は「引き続き気を緩めることなく、交通マナー向上を訴えていきたい」とし、「ゴールデンウイーク中には普段運転に慣れていないドライバーが増え、交通量も大幅に増加する。安全運転を一層心がけてほしい」と話している。【加藤佑輔】
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