いわゆる「袴田事件」で問題視されている事件報道。元検事の亀井正貴弁護士は「検察とメディアは非常に近い関係にある」と証言する。
【映像】メディアによる過剰報道の事例
1966年、静岡県清水市(現・静岡市清水区)のみそ製造会社・専務宅が全焼し、焼け跡から一家4人の遺体が発見され、袴田巌さん(88)が強盗殺人放火の容疑で逮捕。1980年、最高裁で死刑が確定した。2014年、静岡地裁は第2次再審請求を認め、再審開始を決定。死刑執行を停止し、袴田さんは釈放された。そして2024年9月26日に再審無罪判決が言い渡され、10月9日に検察が上訴権を放棄したことで無罪が確定した。
袴田さんの無罪が確定した翌日の新聞では、事件当時犯人扱いした報道に対し、お詫び記事が掲載された。この冤罪事件から何を学ぶべきか。
事件報道のあり方が問われるなか、実際に検察は犯人を追い込むためにメディアを利用することはあるのか。亀井弁護士は「ある」と明言。「検察とメディアというのは、非常に近い関係で、同じ穴のムジナに近い関係。例えば世論の風を見るためにリークする場合や、風を作るためにリークする場合もある。そして被疑者、被告人を攻めるためにリークすることもある。頻繁にはやらないが、特に特捜部の関係の事案ではありがち」と証言した。
冤罪事件を20年以上取材してきた映画監督の周防正行氏は「メディアこそ“無罪の推定”を我が身に言い聞かせないと駄目だと思う。検察が『無罪推定での捜査はできない』と言うのは、まさにそうなのだと思うが。私たち自身も考えないといけない」と警鐘を鳴らした。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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