大雨をもたらす線状降水帯の発生を半日前に予測する気象庁の情報の的中率が今年は約10%で、運用開始前に想定していた25%を下回ったことが分かりました。

 気象庁は線状降水帯による大雨の可能性が高いと予測できた場合に、半日ほど前から府県単位で気象情報を発表して呼び掛けを行っています。

 気象庁によりますと、今年は半日前に予測情報が発表された81回のうち実際に線状降水帯が発生したのは8回でした。

 「的中率」は約10%で、運用開始前に想定していた25%を下回ったということです。

 一方、予測情報が出されずに線状降水帯が発生した「見逃し率」は約53%で、これは運用開始前に想定していた50%程度とほぼ同じでした。

 気象庁の森長官は今年の予測実績について、16日の記者会見で「見逃しを避けるという意味では一定の評価ができる」としたうえで、「空振りが多かったことは確かなので検証をしていきたい」と述べました。

 また、気象庁は線状降水帯発生情報の「空振り」の場合でも3時間降水量が100ミリ以上となったのは27回あったことから、線状降水帯の発生情報が出た時には大雨災害への心構えを一段高めることが重要だとしています。

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